作品『桜窓』あとがき



この作品は六ウサギさまサイト『Ende Morgen』さま御祝い贈呈作品 です。
御祝い贈呈作品として当初より意識して書くのが初めての事でした が、出来上がってみればこの内容……それにも関わらず受け取って 下さいまして、本当にありがとうございます、六ウサギさん……!

梶井基次郎の、有名過ぎる言葉がなくとも、桜に死のイメージがつ きまとうのは、一年に一度あまりに見事に咲いては散る、からなの でしょうか。一年に一度開花するのは自然の摂理として普通の事な のに、日本人の感性に、桜というものは微妙にそして密接に響くも のがある気がします。

贈呈作品に「死」はあんまりなので、それは避けた訳ですが、それ でもやっぱりこんなシロモノに(笑)。


白鷺が清流以外にも羽を休め獲物を捕るのかどうか定かではないの ですが、自宅近くの桜並木の細い川に、それはもう、昔は「泥川」 の名前を欲しいままにしていた程の汚れた川、ようやく最近には少 々は管理もされ、大きな鮒が我が物顔で揺れている、そんな川につ い最近白鷺が舞い降りるのを目にしまして、それはもう驚いたもの でした。 多分、彼等の羽根は油分が多く、はなびらなどは弾いてしまうかも 知れません。また、でまかせを書いてしまった(笑)。

「願い事は必ず叶う」「祈れ、さすれば願いは叶う」という考え方 が性に合いません(笑)。だからこんなひねくれた感じに(笑)。

「〜の〜」という題名があまりにも続いた為に、それを避けて考え た末がこれ。しばらくの後に「あれが桜窓だよ」と庭より指指す男 の姿のある事を、という想いをこめて、つけてみました。






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