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『“連作・修羅” 外伝5・巴』UP(5th.Nov.2022)
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サイト名:moon in the dusk
管理人名:moon in the dusk(もしくは「宵月」)

Works' Short-Cut
Yoitsuki-Hiyori
12月4日
師走。早い。早過ぎる。
十五夜、十三夜月と、今年の月は大変美しかった。それで夕刻にはベランダに出てお月様を探すようになった(笑)。なにしろ家々がひしめき建つなかである、雲間に隠れられる事も多い、お月様一体どこに行って仕舞われたの? なんて時の方が多いという惨状。そんななか、あっお月様みっけ!!……えええ、一体いつからこんな処に……? そして不図。これって、もしかしたらこの位置だと、私の部屋の窓から見えるンじゃ……? 私の部屋の窓は北向き。でも、少し体軀を乗り出してみたら……見えた! なんと! この、冬の時期、お月様、私の部屋の窓から拝む事が出来るんだ! ……一体、何十年知らなかったんだろう、虚けも良い処だ。そして不図また思い出した。実家が建て替えて、割り当てられた私の自室。お友達を新しい部屋に紹介した。その時、友人が、ごろんと、ベッドに寝そべって、「あ、この部屋のええ処みっけ」何かと思うと、「ほら、寝転んだら夜空の星が見える」……確かにそうだった、今と同じく北側ではあったが、窓に沿ってベッドが置かれていたので、普通にベッドに横たわると、その窓から、夜空が見えた。けれども結局私が、その夜空の見えるベッドのある部屋を使えたのはたったの3年間だけであった、結婚して家を出てしまったから。もう二度と、あの、ごろんと寝転べば満天の夜空が見える部屋に私が戻る事はない。あの3年間、楽しかったな。もうすぐ満月、という月を今の自室から眺めながら、いろんな事が懐かしい。




