作品『金の瞳』あとがき



こちらもまた、お世話になっている『読み物.net』さんの「秋の 企画」参加作品。今回はショートショートという事でしたので、 1300文字にまとめてみました。

C.W.ニコルが、何故あんなに美しい祖国を捨て、日本の自然にこ だわるのだろう、と不思議だったのですが、その本人の口から、 あ、勿論TVでですが、「イギリスの森には最早狼どころか、熊さ えも絶滅してしまって、居ない。」と聞かされた時、何も知らず に、その見映えの美しさのみにただ少女のように憧れていた自分 をひどく恥ずかしく思ったものでした。

熊も、狼も居ない森。そんなものは森ではありません。

この物語は、とても好い加減です。金の瞳を持つものが何物なの か、跳弾の先には誰が、または何が居たのか、そうしてそれは的 を射たのか。全てが明らかにされていません。

読んで下さった人が、何を重きに置いて読んで下さるかに因って それは違って来る、と思います。ずるい書き方かも知れませんが、 こういう手法もあっても良いかと考えました。

どうでもよい情報ですが、遺伝学的に、人間の瞳には金色は絶対 に出ないのだそうです。こういうどうでも良い事に、すごく興味 惹かれる私だったりします(笑)。





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