作品『冬姫牡丹』あとがき



まず最初に、この物語の、炭焼きの知識は、 原作・宇江敏勝、作画・武野繁泰 『炭焼物語』青林堂刊より 得たものです。
炭焼きの知識以外にも、内容があまりに素晴らしく、また、 私の描きたいものと合致するものが非常に多く、それらを 故意に削除するのが非常に苦となりました。何せそのまま ですと、まんまパクリになってしまいますから(笑)。

そして、クリスマス・ローズの日本名を「冬姫牡丹」と云う のだと、これは素材をお借りした、「十五夜」さまを訪問 して、初めて知りました。

これらの作品、素材に出会わなければ、この作品は生まれ なかったと断言出来ます。 此処に心よりの感謝の意を表させていただきます。


私は鬼に非常に興味があります。鬼という存在それ自体に。 他作品にも書いていますが、私のなかで、鬼はいつも、 泣いているんです。

それにも関わらずこの物語では、終始、人の持つ、根源的な “善”を全面に出したかったのです、ええとても、優しい物語 を書きたくて。これは、今の私に描ける最大限の、私の考える “優しい”物語だと、自分では思います。






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