作品『oil on canvas, out of the blue』あとがき



お世話になっている『藤叙(さん)主催・オリジナル小説リング』の 今回のイヴェントのお題が、『幸せ・絵・革命』でした。『絵』で ずっと案を練っていたのですが…下地の出来たものがまた、あまりに も暗すぎて、我ながらも厭になり、そこから何とか、そんなに暗くも ならず、でもテーマは残して、なんとかお話にならないかと練ってみ たのが、今作品です。

城塞の街、は、ふとTVで見た街角をモデルにしました。どこの国だっ たのかなあ。『レテの泉』はクロアチアにある実在の自然がモデルで す。三すくみの国は、自然、セルビア辺りがモデルとなっています。 相変わらず、どこも詳しく調べる事なく、あくまでモデルどまり(笑)

ひとつのお話のなかに、ふたつ以上の物語を語る、というのが、実は 憧れでもありました。非常に難しく、チャレンジはしてみましたが、 成功にはほど遠く、まだまだ修行が足りないと実感です。

ギャザのキャラが結構気に入っていたりします(笑)

題名の『Oil on Canvas』はJapanのアルバムタイトル、『Out of the Blue』はRoxy Musicというバンドの曲名です。両方併せて拝借 とは、流石に図太いですね、私(笑)。

そうそう、猫のハンフリーにもモデルがあります。これはもう十年も 前になりますか、英国首相官邸に我が物顔で入り浸る元・野良猫が 居て、マスコットとなっていたのですが、この猫がハンフリー君だ ったのです。未だ元気だけれども、寄る年波に『首相官邸マスコッ ト』を引退する、と、かのBBCが大々的にニュースにしていたのが とても印象的でした。

たくさんある鈴蘭の花言葉のひとつに、『幸福が帰る』というもの もあるのだそうです。

いつもいつもシリアス一辺倒で、暗いものばっかりの作品群…そうい う状況に疑問を抱いていました。文体は勿論、全てにおいて、自サイ トではある意味画期的な作品となったと思います。この作品自体は先 程も述べたように問題山積ですが、一歩を踏み出したという事ではこ こにも意味があって…くれれば良いなあ、と思うばかりです。





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