作品『神の飴玉』あとがき



「映画『Nothing Personal』をヒントに創作」って、どの辺りが? という疑問、ごもっともです。

「幼なじみが大人になり、敵対する義勇軍とIRAに入隊、捕らえて 拷問する」ここが映画と同じ。これだけ同じだと、とても“オリジ ナルです!”とは云えませんよね。

IRAもアルスター義勇軍も、内実を全く知りません。そしてまた、 一向に調べる気持ちもなく書いてしまいました。全くもう、です。

主人公を白子もどきにしたのは、紅眼よりも、雲の色と髪の色を 是非とも同じにしたかったからの、苦肉の策です。染めた髪、で は駄目、だったんです。

ロウランドとは、ハイランドに対してのいわば造語で…いやもし かしたら本当にそう呼ぶのかも知れないけれど…ともかくスコッ トランドの南側、アイルランドの北側、辺りの位置を念頭にして います。

薄荷だのジンジャー味だの、そんな味の飴がアイルランドにある のかも知りません。多分ものすごく甘い飴しかないんじゃないか なあと…。

ピートというのは、アイルランド等で良く燃料にされているもの で、いわゆる泥炭を掘り起こし、それを乾燥させたものです。 ひとつが、丁度煉瓦位の大きさのものが一般的なようです。


同じ宗教でありながら、ただ宗派が違うだけで殺し合う。いがみ 合う。憎み合う。宗教ってなんだろう…いつも、考えてしまいます。

ラストシーンは、最後の最後に降って来たもので、あぁこれでこ の物語は締まってくれる、と感じました。
例え『原作』があっても、是非書きたい、そう思えた瞬間でした。

大好きな犬を描くのは本当に楽しくて、もうにまにまして書いて いました。メグに、ソラスに、そして特にファルに感謝!です。

それにしても本当の処、シンクレアは、ずり落ちたのだろうか。 もしそうなら、結構ドジで笑えますね…って……。





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